26/08/2026
開院時間の一時間前、院にはまだ誰もいない。
シーツを整え、鍼を並べ、電気を一つずつつけていく。この時間だけは、誰にも急かされない。自分のペースで、今日一日のことを考える。
若い頃は、この時間をぎりぎりまで削っていた。少しでも長く寝ていたい。準備は開院直前に済ませればいい。そう思っていた。
今は、この静かな一時間を大事にしている。今日はどんな方が来るか、前回どんな話をしたか。頭の中で一人ひとりを思い浮かべながら準備をする。
慌ただしく始まる一日と、落ち着いて始まる一日とでは、自分の気持ちの持ちようがまるで違う気がしている。根拠を説明しろと言われると難しいが、長年やってきた感覚として、そう思う。
誰もいない院内の静けさが、一日を支えてくれている。
あなたにも、一日を始める前の、自分だけの時間はありますか。