10/07/2026
【あなたの細胞は何℃で一番元気に働く?】
庭のタイムが暑さにも負けず元氣です…
~筋肉や関節の修復と「温度」の深い関係~
「温めると治りが早くなる」と聞いたことはありませんか?
実は、この考え方には科学的な根拠があります。
私たちの身体では、ケガをすると炎症細胞や線維芽細胞(コラーゲンを作る細胞)、血管内皮細胞などが協力して傷を修復します。これらの細胞は温度の影響を受けながら働いています。
人の細胞が最も働きやすい温度
人間の細胞は、約37℃の環境で最も正常に機能するようにできています。
これは体温が約37℃で維持されている理由の一つでもあります。
傷ついた組織でも、修復に関わる細胞は37℃前後で活発に代謝を行い、コラーゲンを作ったり、新しい血管を形成したりしています。
一方で、局所の温度が低くなり過ぎると、細胞の働きは鈍くなります。
研究では、33℃を下回ると線維芽細胞や表皮細胞などの活動が低下し、傷の修復が遅れる可能性が報告されています。
温めるとなぜ楽になる?
温熱によって皮膚や筋肉の温度が適度に上がると、
・血管が広がる
・血流が増える
・酸素や栄養が届きやすくなる
・老廃物が運ばれやすくなる
・筋肉や腱が柔らかくなる
といった変化が起こります。
さらに近年では、温熱刺激によって「ヒートショックプロテイン(Heat Shock Proteins:HSP)」という細胞を守るタンパク質が誘導され、修復を助ける可能性も注目されています。
熱ければ熱いほど良い?
答えは「いいえ」です。
37~42℃程度の温熱は生体にとって比較的安全な範囲ですが、43℃を超える状態が続くと細胞にダメージが生じ始めることが知られています。
つまり、
「少し温かくて気持ちいい」
と感じる程度が、身体にはちょうど良い刺激なのです。
当院からのワンポイント
慢性的な肩こりや腰痛では、入浴や温熱療法で身体を温めてからストレッチや軽い運動を行うと、筋肉や関節が動かしやすくなります。
ただし、捻挫や打撲など受傷直後で腫れや熱感が強い場合は、温めるタイミングに注意が必要です。
身体の細胞は毎日休むことなく修復を続けています。
適度な「温度」を味方につけることは、身体本来の回復力を支える大切なセルフケアの一つなのです。
冷房で体冷やしすぎないように入浴を工夫していきましょう!