京都大学肝胆膵・移植外科/小児外科

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【お知らせ】2026 JDDW 第30回肝臓学大会 市民公開講座 HPを開設しました
03/07/2026

【お知らせ】2026 JDDW 第30回肝臓学大会 市民公開講座 HPを開設しました

肝臓がんの原因から、手術、薬物療法、放射線治療、そして複数の治療を組み合わせた最先端の治療まで、専門医が一般の皆さまにもわかりやすく解説します。

24/06/2026

教室コラム #18 「学会参加を見直す」を公開しました。

当科教授 波多野 悦朗先生による、教室コラム #17 「学会参加を見直す」 を公開しました。 ご一読お願いいたします!

学会参加を見直す

波多野 悦朗

学術集会が見直されている。あらためて学術集会に参加する意味を考える。個人的には、手術や新しい知見を学ぶため、自分が得た知見を世に問うためだが、大きな眼でみると、国内外の研究成果や臨床経験を共有することにより、自身の医療現場に反映して、医療技術レベルの向上といった社会への貢献も期待されている。

ただし、あまりにも学術集会が多すぎないか?もちろん、自分自身が理事を務める学会もあるのだが、同じようなテーマで、同じようなメンバーで集まって討議しても得られるものは少ない。

4月以降で「切除可能性分類を踏まえた肝細胞癌」のセッションを挙げる。

4/23 第 126 回日本外科学会定期学術集会

パネルディスカッション 8「切除可能性分類を踏まえた進行肝細胞癌治療の展望」

5/23 第38回日本肝胆膵外科学会学術集会

シンポジウム3 「Essential Factors for Long-Term Survival in Borderline Resectable Hepatocellular Carcinoma」

6/24 第 61 回日本外科系連合学会学術集会

パネルディスカッション 2 「切除可能境界肝細胞癌への挑戦:免疫療法時代の手術戦略の最前線」

7/15 第81回日本消化器外科学会総会

シンポジウム4 「Borderline resectable肝細胞癌に対する治療戦略」

7/18 第62回日本肝癌研究会

シンポジウム4 「Borderline resectableの検証」

第81回日本消化器外科学会総会の特別企画 「学術集会の在り方 ~その未来を考える~」

で発表の機会を頂いた。以下が、その抄録である。

消化器外科領域における学術体制の現状と課題―学術体制は誰が・何のために支えているのか―

京都大学 肝胆膵・移植外科 波多野悦朗

消化器外科領域における学術体制は、臨床・教育・研究の三位一体の活動を基盤として、日本消化器外科学会が会員のオートノミーを前提に維持してきた。しかし近年、医療環境の変化、働き方改革の進展、若手医師の価値観の多様化により、従来の学術体制は大きな転換期を迎えている。特に、研究に割ける時間の減少、臨床負担の増大、基礎・臨床研究を担う人材の減少は、学術活動の持続可能性に対する重大な課題となっている。学術集会は増え続けている。一方で、参加者の時間は増えていない。結果として起きているのは、同じような演題の反復、議論の希薄化、そして「発表のための発表」である。さらに言えば、多くの学術活動は一部の献身的な医師の犠牲的努力によって支えられており、その構造はすでに限界に近い(学会に参加することにより、手術をはじめとする臨床業務を制限し、交通費、参加費、宿泊費を費やす)。それでもなお、我々は「多様性」や「専門性の深化」を理由に、集約化の議論を先送りしていないだろうか。そもそも学術集会は誰のために、何のために存在するのか。その本質は、臨床課題の解決につながる知の創出と共有、そして次世代を担う人材の育成にある。この観点からは、限られたリソースを有効に活用し、より質の高い議論と成果創出を実現するための「適切な集約化」は、今後避けて通れない課題と考えられる。もちろん、集約化は痛みを伴う。機会の減少、既存構造の再編、利害の衝突は避けられない。しかし、その議論を回避し続けることこそが、結果として学術そのものの衰退を招く危険性を孕んでいる。

まずは、演題公募締切の延長は廃止。演題応募依頼のメール禁止。演題が集まらない学会は縮小すべし。また、組織のトップ自ら学会活動の縮小に取り組むべきである。

ということで、学会、研究会の集約化を目的に積極的に活動する所存です。まずは、いくつかの学術集会を退会します。今までお世話になった先生方申し訳ありませんが、未来の外科医のためにもということで、お許しください。

佐藤 朝日 先生(責任著者 講師 長井 和之 先生)の論文が発表 されました。当科の特定病院助教・佐藤 朝日 先生(責任著者 講師 長井 和之 先生)の論文が発表されました。 “Horizontal hexagonal six-stitch...
03/06/2026

佐藤 朝日 先生(責任著者 講師 長井 和之 先生)の論文が発表 されました。

当科の特定病院助教・佐藤 朝日 先生(責任著者 講師 長井 和之 先生)の論文が発表されました。

“Horizontal hexagonal six-stitch pancreaticojejunostomy (HEXA-PJ): a simple and reproducible anastomotic technique”

https://link.springer.com/article/10.1007/s00595-026-03322-z

膵頭十二指腸切除をはじめとする再建を伴う膵手術では、膵消化管吻合が重要な手術手技の一つであり、高度な技術が求められます。 当科では、シンプルで再現性の高い新しい膵管空腸吻合法 Horizontal Hexagonal Six-Stitch Pancreaticojejunostomy (HEXA-PJ:水平六角形式膵管空腸吻合術) を考案し、臨床に導入しています。 従来の膵管空腸吻合法では、4~12針程度の結節縫合が一般的ですが、HEXA-PJでは、6針の結節縫合を基本とします。特徴は、一般的な12時・6時方向 (前壁・後壁中央)の縫合を行わず、六角形を横倒しにした配置で1時・3時・5時・7時・9時・11時方向のの6点を縫合する点にあります。この工夫により、糸の取り回しが容易となり、特に膵管後壁の視野が良好となるため、吻合操作の簡便化と手術時間の短縮が期待されます。 本論文は手術ビデオ付きのオープンアクセス論文です。

ご興味のある方はぜひご覧ください。

【ご案内】高難度手術における術前・術後の診療体制のご案内
02/06/2026

【ご案内】高難度手術における術前・術後の診療体制のご案内

京都大学医学部附属病院 肝胆膵・移植外科/小児外科では、紹介先の地域医療機関と緊密に連携し、患者さんお一人おひ…

中村 大地先生(責任著者 西尾 太宏先生)の論文が発表されました。当科の客員研究員(大津赤十字病院外科所属) 中村大地先生(責任著者 西尾)の論文が発表されました。 Spatial and functional polarization o...
05/04/2026

中村 大地先生(責任著者 西尾 太宏先生)の論文が発表されました。

当科の客員研究員(大津赤十字病院外科所属) 中村大地先生(責任著者 西尾)の論文が発表されました。

Spatial and functional polarization of cancer-associated fibroblasts with CXCR4-mediated immune modulation in hepatocellular carcinoma. Nakamura D, Nishio T, Oguma Y, Taura K, Koyama Y, Zhan M, Kurata Y, Okura K, Yoh T, Nishino H, Okuno M, Teranaka K, Ogawa H, Fujimoto M, Haga H, Iwaisako K, Watanabe A, Hatano E.

Hepatol Commun. 2026 Mar 31;10(4):e0930. PMID: 41921137 PMCID: PMC13038254 DOI: 10.1097/HC9.0000000000000930

https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC13038254/

本研究では、肝細胞癌の腫瘍微小環境における癌関連線維芽細胞(CAF)の空間的・機能的多様性に着目し、ヒト肝細胞癌の切除標本を用いた空間トランスクリプトミクス解析により、CXCL12–CXCR4軸を介した免疫制御機構との関連を明らかにしました。特に、腫瘍境界に局在するapCAFがCD8陽性T細胞の腫瘍内浸潤を制限し、免疫排除型TMEの形成に関与する可能性が示唆されました。 本研究により、肝細胞癌の腫瘍微小環境におけるCAFと腫瘍免疫の相互作用の理解が深まるとともに、新規治療標的の探索に向けた一助となる知見を提供できれば幸いです。 本研究の遂行にあたり、ご指導ならびにご支援を賜りました共同研究施設の皆様に深く御礼申し上げます。

昨年、大学院を卒業され、現在クリーブランドクリニックに留学中の堀江 博司先生の論文がpublishされました(責任著者 講師 小木曾聡先生)。https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41674000/Horie H,...
20/03/2026

昨年、大学院を卒業され、現在クリーブランドクリニックに留学中の堀江 博司先生の論文がpublishされました(責任著者 講師 小木曾聡先生)。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41674000/

Horie H, Ogiso S, Yoh T, Nishio T, Fukumitsu K, Uchida Y, Ishii T, Hatano E. Reframing Post-Hepatectomy Liver Failure as a Determinant of Post-Recurrence Survival in HCC. J Hepatobiliary Pancreat Sci. 2026 Feb 11. doi: 10.1002/jhbp.70087. Epub ahead of print. PMID: 41674000.

肝細胞がんに対する肝切除術後には、「肝切除後肝不全(post-hepatectomy liver failure PHLF)」という合併症が起こることがあります。PHLFはこれまで主に周術期の合併症として捉えられてきましたが、近年では全生存期間との関連も報告され、長期予後に影響する可能性が指摘されています。しかし、その理由や、がん再発後の経過にどのような影響を及ぼすのかは十分に明らかではありませんでした。 本研究では、2007年から2018年までに肝細胞がんに対して初回肝切除を受けた患者を対象に解析を行い、2023年まで長期追跡を行いました。その結果、中等度以上(グレードB以上)のPHLFを発症した患者では、全生存期間のみならず再発後生存期間も有意に短いことが明らかになりました。さらに、再発時の肝機能を示すALBIスコアはPHLFを経験した患者で有意に悪く、再発した肝がんに対して再肝切除などの根治的治療を受けられる割合も低いことが分かりました。 本研究では、PHLFが単に生存率と関連するだけでなく、再発時の肝機能を低下させることで治療の選択肢を狭め、再発後の生存に影響する可能性を示しました。これらの結果から、肝切除術においてPHLFを予防することは、手術の安全性を高めるだけでなく、将来がんが再発した際の治療機会を守り、長期的な予後を改善するうえでも重要であると考えられます。

PHLF ≥ grade B compromised hepatic reserve at recurrence and limiting curative salvage therapy, leading to impaired SAR and OS. Prevention of PHLF should be prioritized not only to reduce perioperative risk but also to optimize long-term oncologic outcomes in HCC.

堀江 博司先生の論文がPublish されました (責任著者 京都桂病院部長 福光剣先生)昨年、大学院を卒業され、現在クリーブランドクリニックに留学中の堀江 博司先生の論文がpublishされました。 https://www.nature....
13/03/2026

堀江 博司先生の論文がPublish されました (責任著者 京都桂病院部長 福光剣先生)

昨年、大学院を卒業され、現在クリーブランドクリニックに留学中の堀江 博司先生の論文がpublishされました。

https://www.nature.com/articles/s41598-026-39175-2

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/41663462/

要約 末期肝疾患に対する治療として肝移植は確立された治療法ですが、ドナー不足が世界的な課題となっています。そのため、肝移植に代わる新たな治療法として人工肝臓の研究が進められています。 近年、肝臓から細胞成分を取り除いて作製した脱細胞化鋳型に新たな細胞を導入することで人工肝臓を作製する技術が注目されています。しかし、これまで肝臓の重要な機能のひとつである胆汁の通り道(胆道系)の再現は大きな課題でした。 本研究では、ラット肝臓の脱細胞化鋳型に初代肝細胞と胆管細胞オルガノイドを導入することで、人工肝臓の中に胆道構造を三次元的に再構築できるかを検証しました。 その結果、胆管細胞オルガノイドは胆管領域に生着し、肝細胞は肝実質に生着して、胆汁を分泌するための微細な構造である胆汁毛細管を形成しました。さらに、肝細胞と胆管細胞が接して配置され、生体の肝臓に類似した胆道構造が形成されていることが確認されました。 また、このような構造が形成されたサンプルでは、培養液よりも胆道側の排液で胆汁酸濃度が高い傾向が認められ、再構築された胆道系が胆汁排泄に関与する可能性が示されました。 本研究では、脱細胞化鋳型を用いた人工肝臓において胆道系の三次元構造を再構築できる可能性を示しました。これらの成果は、将来の移植医療に向けた人工肝臓開発を前進させる重要な知見と考えられます。

Bioengineered livers are potential alternatives for liver transplantation in patients with end-stage liver disease. Liver scaffolds engineered through decellularization techniques have been developed for clinical applications; however, reconstruction of an integrated biliary system remains a challen...

当科講師の長井 和之 先生の論文が、Asian Journal of Endoscopic Surgery 誌に掲載されました。 Robot-Assisted Distal Pancreatectomy Using the Hugo RAS...
19/01/2026

当科講師の長井 和之 先生の論文が、Asian Journal of Endoscopic Surgery 誌に掲載されました。

Robot-Assisted Distal Pancreatectomy Using the Hugo RAS System via the Supragastric Approach: First Nationwide Case Report (With Video).
Nagai K, Yamane K, Sato A, Nishino H, Nishio T, Sakamoto K, Ogiso S, Uchida Y, Ito T, Ishii T, Hisamori S, Obama K, Hatano E.
Asian J Endosc Surg. 2026 Jan-Dec;19(1):e70239. doi: 10.1111/ases.70239.
PMID: 41536036
Robot‐Assisted Distal Pancreatectomy Using the Hugo RAS System via the Supragastric Approach: First Nationwide Case Report (With Video) – Nagai – 2026 – Asian Journal of Endoscopic Surgery – Wiley Online Library
当科では、これまで積極的にロボット支援膵切除に取り組んできました。
このたび、Hugo™ RAS System (メドトロニック社) を用いた膵体尾部切除術を新たに実施し、安全な導入・実施のための工夫や手術アプローチ法について報告しました。
当科では今後も、低侵襲で安全性の高い手術の実現を目指し、ロボット手術のさらなる発展に取り組んでまいります。

本論文は Open Access として公開されています。
ぜひ多くの方にご覧いただければ幸いです

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