21/07/2026
老指導医のつぼやき
「緩和ケアを語るときに絵本ができること」
6月19日〜20日に、日本緩和医療学会が福岡で開催されました。今回は、交流集会に初めてエントリーしました。交流集会というのは、主催者が1時間の枠をもらい、その枠を自由に使ってよいという取り組みです。ただし、単に講演するというのではなく、参加者も発言したりアクティビティに参加したりすることが条件となっています。
主催する側になってみて、1時間枠でも準備をして運営するのは大変だということがよく分かりました。今回は、看護師、臨床心理士もスタッフとして参加して、7人の運営メンバーで交流集会を開催しました。
結果は、途中退場された方もおられましたが、最後のアンケート回収は72名で、感想はおおむね好意的な内容だったので、ホッとしています。
今回の交流集会は、ワールド・カフェ形式で行いました。ワールド・カフェというのは、参加者が四人一組のグループに分かれて、あたかもカフェで雑談するように、ひとつのテーマについて話し合いをします。一定時間話し合ったら、今度は一人を残して他の三人が他のグループのところへランダムに「旅」をします。そこでまた、同じテーマで話し合いをします。そのとき、一人残っていた人は、前のグループではこんな話題が出たよ、と伝えます。そして、三度目の話し合いでは、「旅人」たちは元のグループに戻ります。
この三回の話し合いが終わったら、それぞれ、一番印象に残った言葉や話題を書き出して、今度は全体セッションで、全部のグループから出たアイデアを統合していきます。このときには、前回のブログで紹介したKJ法を使ったり、マインドマップを作ったりします。
決して、何らかの結論を出すような話し合いではありません。新しい集合的な考え方が見つかればいいな、という感じです。
今回は時間が足りず、最後の全体セッションをする余裕がなく、出てきた意見を統合することができませんでした。そこで、その日印象に残った言葉や事柄を参加者に書いてもらったカードを集めて、主催者側で、後日統合することとしました。
今回のワールド・カフェのテーマは『緩和ケアを語るときに絵本ができること』。絵本に対するイメージがさまざまで、緩和ケアだけでなく、老人施設や認知症の方への読み聞かせや、話しにくい内容(ACPや終末期の話題など)の導入として利用するとよいのではなど、ユニークな意見も出ていました。ワールド・カフェは、少人数でカフェにいるような雰囲気で気軽に意見が言えるので、盛り上がっていたようです。願わくは、もう少し時間の余裕があって、全体セッションを参加者全員で取り組みたかったですね。
当日のアイデアを統合したものは、希望者にはフィードバックする予定ですが、来年の緩和医療学会で報告しようかなとも考えています。
今年の緩和医療学会で使用した、
交流集会の宣伝用フライヤー。
絵本のキャラクターのパロディですが、
みんな分かる人は、絵本通ですね。